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2011年12月12日放送

中国変調!?石ころに群がるチャイナマネー

沸騰現場の経済学

常に変化・進化を続ける世界経済。「未来世紀ジパング」取材団は、変化の起きている“沸騰する現場”に直撃取材!日本ビジネスマンが見たことのない世界の今をレポートする。
そして、スタジオでは遠くに思える世界の現場と日本の繋がり、さらには日本の未来にどう影響があるのかを分かりやすく、かつ専門的に解説。

中国変調!?石ころに群がるチャイナマネー

リーマンショック以降、世界経済を引っ張ってきた中国も、ここへきて勢いが落ちてきた。中国のバブル崩壊はあるのか?それとも...。日本経済と今や切っても切れない中国経済の変調を追跡する。
"中国のユダヤ商人"と異名を取り、チャイナマネーの主役を担ってきた"温州商人"の地元、浙江省温州では最近、経営者の夜逃げや自殺で倒産に追い込まれた工場が増えている。借金をして投資をしたが、思うように儲からず、回収できずに潰れていくのだ。また、中国各地で不動産の値崩れも起きていて、業者が在庫マンションを安く売るのに抗議する、住民デモなどが相次いでいる。
そんなバブル崩壊かと思わせる実情の裏側で、中国人が大金をつぎ込み、沸騰を続けているものがある。それは、玉と呼ばれる宝石、翡翠だ。身を守る、不老不死をもたらすなどと言われ、アクセサリーから置物の大きなものまで、古代から権力者らも愛用してきた。今、市民がその翡翠を資産として買い漁っているのだ。
香港などのオークションで出品された翡翠が、中国全土から来た参加者によって、あっという間に高額に跳ね上がり、大都市では、翡翠の展示販売会や翡翠講座などが頻繁に開かれ盛況だ。多くの人が言う。翡翠に投資するのはリスクが無いと...。
広東省四会市。ここは、翡翠のショッピングモールに翡翠商品を扱う店だけの商店街、町の至るところに家族経営で製造する工房があり、翡翠の街と言われる。原石市場では、切り刻んだ石の端材にまで加工業者の人々が群がり、品質の良い石に目を光らせている。また、翡翠製品の朝市には毎朝3時過ぎに、誰よりも早く良い製品を見つけたいと多くの翡翠商人が集まり、札束で買い付ける様子が繰り広げられる。
この人気を象徴するように、翡翠はこの2年で相場が2倍から10倍程にまで上がっているという。住宅や株などで投資していた資金がリスクを嫌い、流れ込んだ結果だ。金を持った市民は、次は何に投資すれば儲かるのか、安全な資産になるのか、次を見て新しい投資先を探している。

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放送内容詳細

NAVIGATOR

後藤康浩(日本経済新聞社 編集委員)

1984年日本経済新聞社入社。バーレーン駐在、欧州総局(ロンドン)駐在、東京本社産業部、北京駐在、論説委員兼編集委員、アジア部長を経て、現在、日本経済新聞社編集局産業部兼アジア部編集委員。
<主な著書>『強い工場』(日本経済新聞社、2003年)、『勝つ工場』(日本経済新聞社、2005年)、『アジア力』(日本経済新聞社、2010年)。

SHELLY presents「ザ・買い時」

どんな物にも「買い時」がある。誰でもその「買い時」に買いたいと思うが、なかなかそれは分からない。
そんな時、人は「買いたい時が買い時だ」と自分に言い聞かせている。
果たして、真の「買い時」とはいつなのか?
商品開発の最新情報などを独自取材し、あなたの明日の買い物を決める!?「買い時」を大胆予測。

電動アシスト自転車

今回の「ザ・買い時」は電動アシスト自転車。
楽チンなのは分かるけど、まだ高いんだよな~など、買い時を迷っている人たちの3つの悩みを徹底取材して解決。

  • (1)
    「見た目がダサくない?」
  • (2)
    「ダイエットにならないのでは?」
  • (3)
    「もっと安くはならないの?」

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