小・中・高校における解剖実習を廃止してください

小・中・高校における解剖実習を廃止してください

開始日
2015年7月16日
署名の宛先
署名活動成功!
11,766人の賛同者により、成功へ導かれました!

この署名で変えたいこと

署名の発信者 NPO法人動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association;JAVA)

学校で行われている解剖実習の問題は、多くの動物が犠牲になるということだけではありません。「かわいそう」「気分が悪くなる」などの理由で解剖をやりたくないのに、成績に影響するのではないか、先生に嫌われるのではないかといった不安から、泣く泣く解剖実習に参加する生徒や、自分の通う学校で動物が殺され続けていることに苦しんでいる子もいます。解剖実習は子どもたちの心に大きな悪影響を与えるものなのです。
「解剖実習なんて、昔のことじゃないの?」といった声も聞きます。たしかに解剖実習をやっていない学校が増えてきていると感じますが、生徒たちにカエルやネズミ、魚などの解剖をさせている学校はまだまだあるのが現状です。

◆解剖は禁止されておらず、やるもやらないも学校や教師の考え方一つ◆
現在、学校に対して解剖実習の実施は義務付けされていませんが、禁止もされていないことから、「動物の体のしくみ」「生殖・発生のしくみ」などの課題に対して、理科や生物の担当教師が安易に実施するケースが後を絶ちません。つまり、解剖実習をするかしないかは、学校や教師の判断に任せられており、日本において解剖は野放しの状態になっているのです。

◆解剖実習は児童生徒に悪影響を与える◆
東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤元死刑囚、神戸連続児童殺傷事件の酒鬼薔薇と名乗ったA少年、さらには、佐賀のバスジャック事件の犯人とされる少年などが、殺人事件を犯すその前段階において、小動物の虐待を行っていたという事実が判明しています。最近では、長崎県佐世保市で同級生を殺害した女子高生も、犯行の前段階で小動物を解剖するなどの行為を行っていました。

解剖実習のように、教育の名のもとで生き物を殺したり、その死体を粗末に扱うことについては、それが青少年の精神面にいかに大きなダメージと悪影響を与えるかといった研究・指摘もあります。
学術誌「Journal of Contemporary Ethnography」にも、「解剖を行わせることが、生徒たちに動物や自然に対して何も感じない冷淡な感覚を育ててしまう危険性がある。解剖のショックから、科学の道に進もうという意欲をそぐことにもなりかねない」という論文が掲載されています。
カナダのレイクヘッド大学客員教授であるジャン・オークリー博士は、著書の中で、「解剖の目的は、体の仕組みを教えることではあるが、動物を傷つける行為を繰り返すことによって、学校の科学の名の下に動物を殺すことが倫理的に許される、人間の興味、関心が動物の生命より優先されるということも、知らぬ間に教えてしまう」と述べています。
教育基本法には、「生命を尊ぶ態度を養うこと」も教育の目標として規定されています。解剖実習は子どもたちに動物を殺させたり、動物の死体を切り刻む行為をさせるわけですから、この教育目標に真っ向から反するものです。

◆国際社会でも動物の犠牲のない教育が主流になってきている◆
欧米では、「動物を殺す非人道的な教育を拒否する権利」を多くの学生たちが主張し始めた結果、代替法を用いる学校が急増し、実際、米国とカナダでは、獣医学校の約69%以上(32校中22校)が動物を犠牲にする実験・実習をしないで卒業できるようになっており、医学校の99%以上(197校中196校)には生きた動物を用いるカリキュラムがありません。
初等中等教育での生体解剖実習については、英国、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、デンマーク、フランスなどでは、法律で禁止するなどの規制を設けているほどです。

◆動物を犠牲にしない優れた学習方法がある◆
動物の体の仕組みなどを学ぶ方法には、生きた動物を用いる以外にも、コンピュータシミュレーション、動画、精巧な3Dの模型など動物を犠牲にせずに学べる優れた教材も多数存在します。そのような動物を用いない方法を使用すれば、何回でも繰り返し学習でき、また生徒一人一人が自分のペースで行うことができるなど、多くのメリットがあります。解剖実習を行った学生と動物を用いない方法で学んだ学生では、その知識に差はない、もしくは、動物を用いない方法で学んだ学生の方が優秀であったという、論文が「The American Biology Teacher」「Alternatives to Animal Experimentation」などに発表されています。
実際、JAVAの指摘を受け、解剖を廃止した学校は、ビデオ教材を活用した方法に切り替えるなどしていますし、JAVAの調査によって、解剖ではなく、図鑑やDVDといった視覚教材を活用して学ばせている学校も多いことがわかりました。
教師・学校が動物を用いない方法を選択することで、「命は奪ってはいけない」「大切にしなければならないもの」ということを、生徒たちは自然に学びます。

さまざまな代替法
人体解剖模型
骨と筋肉の動きモデル
耳の構造模型
水レンズでわかる目のしくみ
内臓の大きさ説明エプロン
動物と内臓器作りキット 人と魚をくらべてみよう
     (スクールエキスプレス.com/学校教材販売の専門店のウェブサイトより)

◆この署名で学習指導要領の改訂を求め、解剖をなくしましょう!◆
JAVAではこれまで多くの学校に対して、解剖実習の廃止を働きかけ、実現させてきました。ほとんどがその学校の生徒たちからの「解剖をやりたくない」「解剖をやらされて辛かった」「二度とやらないようにしてほしい」といった悲痛な訴えがきっかけでした。
これ以上、犠牲になる動物を、そして、傷つく生徒を増やさないためには、日本のすべての学校から解剖実習をなくさなければなりません。解剖実習がいまだ行われ続ける原因の一つが、各学校でのカリキュラム作成の基準となる学習指導要領やその解説で、解剖を学習方法の一つとして認めてしまっているからです。そのため、これを改訂する必要があります。
ちょうどこの平成27年度~28年度の2年間で、学習指導要領の改訂作業が行われます。
学習指導要領の改訂は、10年に一度。
この機会を逃さず、日本のすべての学校から解剖実習をなくすため、ご協力お願いします!

署名活動成功!

11,766人の賛同者により、成功へ導かれました!

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